ああ、でもほかに「吾が事」を持っていないんだな…


■ブログサバト - finalvent
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紅旗征戎吾が事に非ず的な感じ。

哀れだな。こういう文章の哀れさは、私もほかの多くの人も皆持っている。ただ、それが無意識であるか、どうかだ。自分の哀れささ、みじめさを、自己陶酔や憐憫ではなく認識していたからといって、それが和らぐ訳ではないけれど。

 

なにより哀れなのは、紅旗征戎をゴニョゴニョ言う以外に吾が事を持たず、しかも真に吾が事にするにはヘタレすぎ、「俺の本分はほかにある」といった虚勢で自らを偽らねばならない、そういう弱さ、ぶざまさだ。

 

あまりにも私自身を見ているようで、苦しくて憎らしくて、切ない。

 

正義か。なによりも己の正義にこだわるからこそ、他人のがなる正義が不快で、気になるのだろ。
それにも無自覚なのかな。いやそうじゃないな。もう十分に生きてきたはずだ。

 

五十路が老境というのは、七十、八十の人間が五十代を「若造」というのと同じさ。二十、三十の「若造」はそう考えやすいけど。連中だって、十代からすれば、オバサンオッサンなんだし、もっと小さな子供からすれば立派な「オトナ」なんだけどね。

 

でも、年齢というものは、どれだけ成熟に無縁のつもりでも、やはり自分を客観視させる。
「正義」にガキっぽく反発してみせる姿勢の滑稽さも、実は分かっている。分かっているからこそ、あえて頑是なく振る舞ってみせる、そういうところもある。しかしブログでは、そういう虚勢をもぎはなして真心を語る…いやできないな。

 

いいさ。だいたい、美しく、スマートに、他人からよく見えるように振る舞う必要だって、ブログ上ではないんだ。

 

ぶざまにかっこをつけて、正義なんてクソだとか。ロック最高とか叫んで、エセ十代っぽいのを自覚しながら、やっぱり紅旗征伐をゴニョゴニョ語って、適当に共感してもらって、なにが悪い。

 

それでも息を詰まらせて俯いて生きるよりはずっとましだ。
正義なんてクソだ!吾が事は、ゴニョゴニョにあり!