教育費を増やさせない駆け引き

国立大授業料、私大並みに 財務省、5200億円捻出案
http://www.asahi.com/national/update/0519/TKY200805190264.html

議員「教育にかけるカネを増やせ!」
財務省(大番頭)「ちっ…この金欠のおりに…ええい、むしろ我々はもっと減らしていいぐらいに思ってる!」
議員「えぇぇええ!!…まだ減らすの!?…」
財務省「ふふん…すこしは懲りたか…でも割といいアイデアだな…よし」

みたいな話か?

国公立と私大の授業料の格差は2005年時点で1.5倍と、かつてに比べれば信じられないほど縮まった。
かつては5.1倍だったが…。
私大の授業料増を、国公立大の授業料増が上回ったためだ。
http://www.obunsha.co.jp/information/topic/0504/05042.pdf
最新の資料が欲しいな。

旺文社の「国立大学法人運営費交付金」関連の最新版は、学生が増えると授業料を国が巻き上げていくという話題にフォーカスしている。もう毎年毎年授業料が上がる話は飽きたというところか。
http://passnavi.evidus.com/teachers/topics/0803/0301.pdf

さてそれで
 
 


国立大学の授業料値上げ・教員費削減は合理的
http://d.hatena.ne.jp/mkusunok/20080519/hedu
これって一種の褒め殺しだと思いたいけど、朝日の記事は授業料を上げて、教員費を削る話しかしてないのに、それが改革につながる保障なんてどこにもないと思うけど。
「プラス思考、プラス思考」「逆に考えるんだ」みたいな話かなぁ…。

削った分の予算を私学助成に充てるというなら分かる。すげー分かる。焼け石に水だけど。「私学との助成金格差を」っていうなら、そういうのが筋だよなぁ。

そもそも私学と国公立に助成金格差がなくなったら、全部が国公立になるか、全部が私立になるか、どっちかってことだろ。そして後者こそあらまほしけれという訳だ。

この辺のところが、どうしてもお金を持ってる人と、私の考えと相容れないところだなぁ。私は、勉強もせず金もなかったから、私立の夜間大学に通った。入ってからも自堕落で、卒業までに五年かかり、最後の二学年は親の金がつきて、自分の稼ぎでなんとか学費を支払った。だから、そんなに優秀でもなく、かといって裕福でもない人達に共感するし、同情する。

今後、授業料を上げ方を急激にすれば、奨学金をとるほど優秀ではなく、(あるいは極貧ではなく)、しかし笑って支払いを済ませられるほど裕福でない層が打撃を受けるのですが…。
何より、国公立ならなんとか、と考える親にとっては、心理的プレッシャーは高まるなぁ。

ブランドの高い大学に富裕層の学生が集まる原因、家が塾などの学外教育に金をかけられるか否かが大きいのですが…。まぁこれも色々考えると、銀の弾丸はないが。

しかし…やるせないな…。