死の恐怖について

id:Lhankor_Mhy 「死後の世界はない」という仮定も実は阿片かもしれないしな。

もし「死後の世界はない」という考えが、なにか別の恐ろしさ、苦しみをごまかすための、心の麻薬だとするならば…それによって、ごまかそうとしているものは何だろう。例えば「地獄落ちの恐怖」あるいは「自分が別のものに変わる恐怖」などだろうか。

いや「けっきょく死んだあとに何があるかは分からない」ということを、ごまかそうとしているのかもしれない。「分からない」というのは人間の恐怖の源泉だから。人間は知らないもの、理解できないものにおびえる。そして死んだあとのことは、我々がどんなに知りたくても決して知りえない。

…しかし、私としては「分からない」という恐怖も「自分が消えてなくなる」恐怖に比べれば、まだ弱いと思う。やはり「死後の世界はない」というのが一番恐ろしい気がするのだ。

死後の世界はないという考え方は、すべての人間の心の奥底にくすぶっていて、どんなに熱心な宗教者でもやっぱり、時々どうしようもない虚無感にとらえられたりするのではないか。